五十嵐ちひろの頭の整頓

考えたことを文章に残しておきます。

コンビニの24時間営業は必須か

最近話題のコンビニの24時間営業の必要性について、わたしの意見を述べます。まず、わたしの住んでいる答志島にはコンビニはありません。もちろん、移住する前からその事実は知っていますが、それはわたしにとって移住を逡巡したりえる要素ではありませんでした。

留学先で学んだコンビニの無い生活

話はわたしが2年前に移住するより更に4年ほど前に遡ります。当時わたしは、イタリアのフィレンツェに住んでいました。1年間の語学留学をしていたのです。当時フィレンツェには24時間営業のコンビニはありませんでした。スーパーも基本的には20時頃には閉まりますし、遅くまでやっている店もせいぜい22時くらいまででした。夕食を終えてからお酒を飲みに出かけるときに、待ち合わせ前の1本のビールを買うのにちょうどいい時間までは空いていたので、たしかそんな時間だったはずです。夜中に営業していないスーパーですから、朝だって決してそんなに早くは開いてくれません。24時間コンビニが開いている日本での学生生活と違って、軽食を買いながら学校に行くとかももちろんできないわけです。

24時間営業のコンビニ、スーパーのある生活が当たり前の日本人にとって、そんな環境は決して便利とは言えないかも知れませんが、実際に生活してみてわたしが持った感想は「案外といけるな」でした。フィレンツェの水道水はあまりおいしくなかったので、わたしはペットボトル入りの飲料水を自宅に常備していましたが、夜中に切らしてしまっても、買いに行くことはできません。日本と違ってどこにでも自販機があるわけではないですから、そんなときは我慢して沸かした水道水を飲んだりしていました。だけど、それって切らす前にちゃんと買い足しておけばよかった話で、それは牛乳にしても、乾電池にしても、生理用ナプキンにしても同じことです。

根がだらしない性格なので、前もって対策する癖を十分につけることはできませんでしたが、お店の閉まっている時間になにかが必要になっても、コンビニが無いことを恨むのではなく、この環境に適応できていない自分が悪いのだと反省するようになりました。そして考えたのは、コンビニが無くても生きていけるなら、わたしってきっと日本の田舎でも生きていけるな、ということです。イタリア留学の経験が無ければ、こんなに早く地方移住をしていなかったでしょう。

24時間じゃないコンビニもアリ

よく「島ってコンビニ無いんですか?厳しくないですか?」と聞かれますが、わたしは全く不便には感じないです。商店は朝6時半から夜は20時過ぎまでほぼ年中無休で開いているので、イタリアのスーパーよりよっぽどコンビニエントです。

それなので、わたしにとって24時間営業のコンビニは全く必要の無いものと言っても過言では無いのですが、他の人たちにとっては必要かも知れません。例えば長距離ドライバーさんが気軽にトイレを利用できたり、夜中に電気がついていて人がいることで防犯につながったりと、社会的意義はあると思います。だから、わたしの生活には無くてもいいけど、24時間営業のコンビニ全部が消えて無くなればいいとも思わない。夜中にふと思い立って食べるコンビニスイーツの至福を味わえる人が存在する世の中って素晴らしいと思うし。ただすべてのコンビニが24時間営業しなきゃならないか、っていうとそうでも無いよね。。コンビニ大手はすべての店が24時間営業っていうのもブランドのうちなのかも知れないけど、必要に応じて変えていく時代になってきているんじゃないかと感じます。