五十嵐ちひろの頭の整頓

考えたことを文章に残しておきます。

ポケGOは人を繋ぐ

限りなく偶然に近い必然というものを体験した。

2週間ほど前のことだ。3年ほど顔を合わせていなかった友人のEから突然電話があり、なにごとかと思ったら今から答志島に来るのだと言う。実は彼女はわたしが答志島に住んでいることを知らないはずだった。にもかかわらず当日に「今から行く」という連絡ができたのはなぜなのか、その話がちょっと変わっていて、人に話したくなり筆をとったのである。

Eは大阪に住んでいて、ネット上で知り合ってもう5年ほどになる。わたしが大阪に行ったときや彼女が東京に来たときに会っていた。最近は会う機会は無かったが、ネット上に発信する近況を見て、ある程度お互いの消息はつかめていた。また、ある機会にお互いがポケモンGOをやっていることが分かり、ゲームの中でもフレンドになっていた。

ポケモンGOを知らない方に説明するが、これはオンラインゲームの一種で、位置情報を利用して、実際の地図上で架空のモンスター「ポケモン」をつかまえて集めたりたたかわせたりするゲームである。2016年夏にサービスが開始されて以降人気が続いており、不定期で新しい機能や遊び方が増えていっている。歩けば歩くほどプレイヤーのレベルが高くなったり、新しいポケモンのたまごが孵化したりするのだが、現実世界にランドマークが存在する場所には、「ポケストップ」「ジム」といったゲーム上の要所が存在する。ポケストップでは、ここに来ると、さまざまなアイテムがもらえるし、ジムではそこに置いてあるポケモンとバトルすることができる。ジムにいるポケモンをすべてたおして自分のポケモンをジムに置いたり、特別なポケモンの出現する「レイドバトル」で他のプレイヤーと協力し合ってポケモンをたおし、そのポケモンをゲットするチャンスを得たり、とにかく様々な機能が搭載されており、ポケモンの種類もどんどん増えていくし、サービス開始がら2年半経っても飽きずにプレーしている人が多いことも当然なのである。

たまたま答志島に旅行に来るEにわたしが答志島に住んでいると気が付かせたのは、実はこのポケモンGOだった。

ゲームの中のフレンド同士は、お互いにギフトをおくりあうことができる。ギフトはポケストップで手に入れることができるのだが、ギフトを受け取るときに、おくり主がどのポケストップでそのギフトを手に入れたのかが表示される。

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ギフトが送られてくるとギフトを手に入れたポケストップの写真が表示される

島外へ出かけるときには必ず鳥羽マリンターミナルを通過するので、マリンターミナルのポケストップでアイテムを手に入れることが多い為、必然的にフレンドにおくるギフトの入手先も鳥羽マリンターミナルのポケストップであることが多く、Eはこのポケストップを何度も目にしていた。恋人との旅行中にもしばしばポケモンGOを起動していたEは、見覚えのあるポケストップを見つけて、もしやわたしが鳥羽の離島に住んでいるのでは?と考えて電話してきた、という流れであった。

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鳥羽マリンターミナルのポケストップ

まさかポケモンGOが友人に3年ぶりに会わせてくれるとは思っていなかったので、わたしたちは驚きと喜びで、再会に大興奮した。Eとその恋人は思いがけず現地ガイドをゲットすることができたし、わたしはまた2人答志島のファンを増やすことができて、不思議で楽しい時間を過ごしたのだった。

ポケモンGOはすごい。ただのゲームとあなどることなかれ。人と人の縁を繋ぐこともできるのだ。